問49 | 交通事故を起こして、自分の自動車保険から少額の保険金を請求しようとしたところ、保険は利用しない方がよいといわれましたが、なぜですか。 |
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- 答え
- 受け取る少額の保険金の額より、翌年以降に支払う自動車保険の保険料の割増額の方が高くなる場合があるためです。
自動車保険では、前年における保険事故の有無や件数などにより、翌年の保険料の割増引率が決まる仕組み(ノンフリート契約者料率)を設けているのが一般的です(「問23」参照)。
この仕組みでは、事故により保険金が支払われた場合、翌年の自動車保険の等級が下がります。また、この等級ダウンに加え、事故を起こした契約者は、事故から3年間、同じ等級でも、低い割引率が適用となります。このため、翌年に契約者が支払う保険料が高くなります。
なお、この翌年以降の保険料増加額と保険事故に対して支払われる保険金の額を比較すると、保険料増加額の方が大きい場合があります。こうしたケースでは、保険事故による保険金を請求しない方が結果的に契約者の負担が少なくなることから、保険会社が保険金の請求を勧めないことがありますので、保険会社または代理店の説明をよく聞いて判断してください。