問34 | 自賠責保険では、被害者から保険会社に損害賠償額の請求が直接できると聞きましたが、本当ですか。 |
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- 答え
- 通常は被害者が加害者に請求しますが、被害者から保険会社に請求することもできます。
自賠責保険では、加害者側との示談交渉が円滑に進まないような場合などにおいて、被害者が加害者の契約している保険会社に直接損害賠償額を請求することもできます。これを「被害者請求」といいます。
自賠責保険は被害者救済を目的とする保険であるため、被害者にも自賠法第16条(注1)により、保険会社に直接損害賠償額を請求できる権利を与えています。
ただし、自賠責保険から支払われた損害額分は、加害者へ二重に請求することはできません。
注1 自動車損害賠償保障法 第16条(保険会社に対する損害賠償額の請求)
第3条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる。
被害者請求をすることができる人は、原則として傷害・後遺障害の場合は被害者本人、死亡の場合は被害者の法定相続人となります。
当座の治療費などを賄うための費用についても、被害者請求をすることができます。