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くるまの保険 / 交通事故対応等

問29

逸失利益とは、どのようなことをいうのですか。

答え
逸失利益とは、事故がなければ得られたはずの将来の利益のことをいいます。

交通事故(人身事故)の損害賠償額は、「治療費」や「休業損害」などの損害費目ごとに算出しますが、その一つに、被害者が死亡した場合、または後遺障害を負った場合における「逸失利益」があります。「逸失利益」とは、その被害者において事故がなければ得られたはずの将来の利益のことをいいます。

逸失利益は、基本的には将来の収入を現在に割り戻して算出します。なお、死亡の場合は、収入から生活費相当分を差し引きます。例えば、次のように計算します。

死亡の場合

将来の収入を一時金として受け取るので、中間利息(現在の価値に換算する際の利息分)を差し引くことになります。

収入額*被害者本人の生活費*就労可能年数に対応する中間利息控除の係数(ライプニッツ係数)

【計算例】
36歳で年収500万円の方が死亡した場合
●生活費:収入額の35%
●就労可能年数(31年)に対する中間利息控除の係数(ライプニッツ係数)20.000

逸失利益 6,500万円

後遺障害の
場合

生活費は実際にかかるので差し引かず、障害の程度、年齢、職業などに応じた労働能力喪失率を乗じます。

収入額*労働能力喪失率*労働可能年数に対応する中間利息控除の係数(ライプニッツ係数)

【計算例】
36歳で年収500万円の方に後遺障害(労働能力喪失率67%)が残った場合
●就労可能年数(31年)に対応する中間利息控除の係数(ライプニッツ係数)20.000

逸失利益 6,700万円

計算例を示したものであり、用いる数字は個々の事案によって異なります。
2020年4月1日以降に発生した事故の例です。

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