問13 | 無保険車傷害保険は、どのような保険ですか。 |
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- 答え
- 対人賠償保険を契約していないなど、賠償資力が十分でない他の自動車との事故で運転者や同乗者が死亡または後遺障害を被った場合に保険金が支払われる保険です。
無保険車傷害保険は、相手方の賠償資力が不十分である場合や、相手方が対人賠償保険を契約していないなど無保険自動車であるため損害賠償義務を果たすことができない場合に、自身が契約する保険会社から、相手方からの損害賠償に代わって補償を受けることができる保険です。
- (注)
- 「無保険自動車」とは、契約時に特定した自動車(「被保険自動車」といいます。)と衝突、接触した相手自動車で、次のいずれかに該当するものをいいます。
- 1.
- 対人賠償保険などを契約していない相手自動車
- 2.
- 対人賠償保険などを契約しているが、運転者が年齢条件違反であるなどの理由により保険金が支払われない場合の相手自動車
- 3.
- 対人賠償保険などを契約しているが、その保険金額が自身で契約した無保険車傷害保険の保険金額より低い場合の相手自動車
- 4.
- あて逃げなどで相手自動車が不明の場合
次のいずれかの場合に、無保険車傷害保険から保険金の支払いを受けることができます。
- 1.
- 人身傷害保険から保険金の支払いを受けることができない場合
- 2.
- 自賠責保険と無保険車傷害保険の保険金額の合計額が、人身傷害保険の保険金額より多い場合
-
人身傷害保険金額 < 自賠責保険金額 + 無保険車傷害保険金額
- 〈例〉
- 損害額が8,000万円となり、以下の契約内容であった場合には、人身傷害保険だけでは自賠責保険と無保険車傷害保険の保険金額を合計した額に満たないため、無保険車傷害保険から保険金が支払われます。
- 【契約内容】
- 人身傷害保険:5,000万円
- 無保険車傷害保険:2億円
- 3.
- 自賠責保険と相手方の対人賠償保険の保険金額の合計額が、損害額に満たない場合
-
自賠責保険金額 + 対人賠償保険金額 < 損害額
- 〈例〉
- 相手方が任意の自動車保険に加入していないなどの場合
無保険車傷害保険では、保険金額を限度として、次の算式によって算出した保険金が支払われます。また、保険金が支払われるのは、死亡と後遺障害の場合のみに限定されています。
注1 損害額(保険会社が保険金を支払うべき損害の額)は、賠償義務者が被保険者またはその父母、配偶者もしくは子が被った損害に対して法律上負担すべきものと認められる損害賠償責任の額によって定められます。
注2 損害の一部とみなす費用は、次のとおりです。
- ①
- 損害の発生または拡大の防止のために必要または有益であった費用
- ②
- 他人に損害賠償の請求ができる場合に、その権利の保全または行使に必要な手続きをするために保険会社の書面による同意を得て支出した費用
注3 他で支払われる金額は、次の①〜③の合計金額です。
- ①
- 自賠責保険(または政府保障事業)で支払われる金額
- ②
- 相手方の対人賠償保険などから保険金が支払われる場合は、その対人賠償保険などの保険金額
- ③
- すでに受領した損害賠償金の額
無保険車傷害保険で、保険金が支払われない主な場合は、次のとおりです。
また、本人が症状を訴えているが医師による他覚所見のないものについても保険金は支払われません。
- 1.
- 被保険者の故意によって生じた損害
- 2.
- 被保険者の自殺行為・犯罪行為・闘争行為によって生じた損害
- 3.
- 被保険者の無免許運転、酒酔い運転、麻薬・シンナーなどを使用した運転によって生じた損害
- 4.
- 戦争、内乱、暴動などの異常な事態によって生じた損害
- 5.
- 地震・噴火またはこれらによる津波によって生じた損害
- 6.
- 台風、洪水、高潮によって生じた損害
- 7.
- 被保険者の父母、配偶者または子などが賠償義務者である場合
- 8.
- 被保険自動車を競技、曲技もしくは試験のために使用すること、または被保険自動車を競技、曲技もしくは試験を行うことを目的とする場所において使用することによって生じた損害