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共通 / Ⅵ.損害保険と税金について

質問

生命保険料控除制度とは何ですか?

答え
生命保険、介護保険、医療保険、個人年金保険等の保険料を支払った場合に、その保険料の一定額が所得から控除される制度です。

生命保険料控除には、「一般生命保険料控除(生存又は死亡に基因して一定額の保険金が支払われる保険契約等に係る保険料を対象とする)」と「介護医療保険料控除(疾病又は身体の傷害等により保険金が支払われる保険契約のうち、医療費支払事由に基因して保険金等が支払われる保険契約等に係る保険料を対象とする)」と「個人年金保険料控除(一定の要件を満たした個人年金保険契約等に係る保険料を対象とする)」の3つがあります。
従来は一般生命保険料控除および個人年金保険料控除の2つでしたが、2010年度の税制改正において、新たに介護医療保険料控除制度が創設されました。
地震保険料控除とは別に、損害保険会社が扱う一部の保険契約(第三分野の保険契約)もこの生命保険料控除の対象となります。具体的には、医療保険、介護保険、所得補償保険およびこれらに係る積立型保険などが対象となります。なお、従来は「一般生命保険料控除」に該当していましたが、現在は「介護医療保険料控除」に該当することになります。
この改正は、2012年1月1日以降に、損害保険会社または生命保険会社等と締結した保険契約から適用されます。
制度の概要は以下のとおりです。

〈制度概要〉

(1)
2012年1月1日以後に締結した保険契約等(新契約)に係る生命保険料控除
新たに介護医療保険料控除を設け、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除のそれぞれの適用限度額を所得税40,000円、住民税28,000円とします(控除の合計適用限度額は所得税120,000円、住民税70,000円となります。)。

(所得税の場合)

年間の支払保険料等 控除額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律40,000円

(住民税の場合)

年間支払保険料等 控除額
12,000円以下 支払保険料等の全額
12,000円超32,000円以下 支払保険料等×1/2+6,000円
32,000円超56,000円以下 支払保険料等×1/4+14,000円
56,000円超 一律28,000円
(2)
2011年12月31日以前に締結した保険契約等(旧契約)に係る生命保険料控除
従来の一般生命保険料控除、個人年金保険料控除(それぞれの適用限度額:所得税50,000円、住民税35,000円)を適用します。

(所得税の場合)

年間の支払保険料等 控除額
25,000円以下 支払保険料等の全額
25,000円超50,000円以下 支払保険料等×1/2+12,500円
50,000円超100,000円以下 支払保険料等×1/4+25,000円
100,000円超 一律50,000円

(住民税の場合)

年間支払保険料等 控除額
15,000円以下 支払保険料等の全額
15,000円超40,000円以下 支払保険料等×1/2+7,500円
40,000円超70,000円以下 支払保険料等×1/4+17,500円
70,000円超 一律35,000円
(3)
新契約と旧契約の双方に加入している場合の生命保険料控除
適用する生命保険料控除 控除額
新契約のみ生命保険料控除を適用 (1)に基づき算定した控除額
旧契約のみ生命保険料控除を適用 (2)に基づき算定した控除額
新契約と旧契約の双方について
生命保険料控除を適用
(1)に基づき算定した新契約の控除額と(2)に基づき算定した旧契約の控除額の合計額
(所得税:最高40,000円、住民税:最高28,000円)

注 (1)〜(3)による各控除額の合計額が生命保険料控除額となります。なお、新・旧あわせた生命保険料控除額全体の適用限度額は所得税で120,000円、住民税で70,000円となります。

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