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共通 / Ⅴ.保険金の請求について

質問

保険金の支払期限はいつですか?

答え
原則として保険金の請求が完了した日を含めて30日以内です。ただし、特別な照会や調査が必要な場合には延長されます。

保険法では、保険金の支払期限を定める場合、保険金の支払いのために必要な事項を確認するための合理的な期間(これを「相当の期間」と規定しています。)を経過する日を保険金の支払期限とするとしています(注5)。この合理的な期間について、損害保険の約款では一般的に、請求完了日からその日を含めて30日と定めています。
この期間は、生命保険の約款(一般的には5日)と比べると損害保険の方が長いということになりますが、その理由は、損害保険では、保険金支払いを行うにあたり事故の原因や発生状況の確認、損害額の算定など、損害調査に時間を要するという事情があります。

また、損害調査のために特別な照会や調査が不可欠な場合もあり、そのような場合にはこの期間(30日)を延長します。例えば、以下の場合における延長期間を約款で定めています。なお、延長する場合には、保険会社は被保険者または保険金受取人に対して、保険金支払いを行うために確認が必要な事項と確認が終了する時期を通知することとしています。

1.
警察・検察・消防等の機関による捜査・調査結果の照会を行う場合
2.
専門機関による鑑定等の結果の照会を行う場合
3.
災害救助法が適用された災害の被災地域において必要な調査を行う場合
4.
日本国外における調査を行う場合

保険金の支払時期は、請求完了日(当日を含む。)から起算することとなります。請求完了日とは、保険金の請求に必要なすべての書類が保険会社に提出された日となります。

なお、支払期限を過ぎて保険金が支払われる場合には、原則として遅延損害金が支払われます。

保険法

注5
保険法 第21条(保険給付の履行期)

保険給付を行う期限を定めた場合であっても、当該期限が、保険事故、てん補損害額、保険者が免責される事由その他の保険給付を行うために確認をすることが損害保険契約上必要とされる事項の確認をするための相当の期間を経過する日後の日であるときは、当該期間を経過する日をもって保険給付を行う期限とする。【片面的強行規定】

2 保険給付を行う期限を定めなかったときは、保険者は、保険給付の請求があった後、当該請求に係る保険事故及びてん補損害額の確認をするために必要な期間を経過するまでは、遅滞の責任を負わない。【任意規定】

3 保険者が前二項に規定する確認をするために必要な調査を行うに当たり、保険契約者又は被保険者が正当な理由なく当該調査を妨げ、又はこれに応じなかった場合には、保険者は、これにより保険給付を遅延した期間について、遅滞の責任を負わない。【片面的強行規定】

保険法 第81条(保険給付の履行期)
保険給付を行う期限を定めた場合であっても、当該期限が、給付事由、保険者が免責される事由その他の保険給付を行うために確認をすることが傷害疾病定額保険契約上必要とされる事項の確認をするための相当の期間を経過する日後の日であるときは、当該期間を経過する日をもって保険給付を行う期限とする。【片面的強行規定】

2 保険給付を行う期限を定めなかったときは、保険者は、保険給付の請求があった後、当該請求に係る給付事由の確認をするために必要な期間を経過するまでは、遅滞の責任を負わない。【任意規定】

3 保険者が前二項に規定する確認をするために必要な調査を行うに当たり、保険契約者、被保険者又は保険金受取人が正当な理由なく当該調査を妨げ、又はこれに応じなかった場合には、保険者は、これにより保険給付を遅延した期間について、遅滞の責任を負わない。【片面的強行規定】

自賠責保険の被害者請求

  • 自賠責保険の被害者請求の場合については、保険金支払いではなく損害賠償額の支払いとなり、保険法第21条(保険給付の履行期)第1項の規定が適用されないこととなります。
  • 被害者請求の場合には、自動車事故の事実関係、損害の程度、因果関係の有無、過失割合等の確認を要する事由が必ずしも明らかにされずに請求されることがあり、損害賠償額の支払いのために確認を要する事由とこれに要する期間が事案ごとに異なってきます。このため、具体的な支払期限は規定されておらず、個別の事実関係に照らして、確認に必要な期間が経過後に支払うこととされています。

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