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からだの保険・他 / 医療保険

問85

ケガや病気をしている人でも契約できる医療保険はありますか。

答え
保険会社によっては、すでにケガや病気をしている人でも特別な条件付で医療保険を引受ける場合があります。

通常、医療保険の契約時には、健康状態などに関して告知する義務(告知義務)が課せられていますが、保険会社はこの告知内容をもとに次のような判断をします。

1.
契約を締結する。
2.
契約を断る。
3.
特別な条件付で契約を締結する。

上記「3.」のとおり、すでにケガや病気をしている人については、医療保険を一切引受けてもらえないというわけではなく、保険会社によっては、特別な条件付(保険料の割増、保険金の削減、特定疾病群不担保、特定部位不担保など)で契約を引受ける取扱いをしている場合もあります(詳しい追加告知などが必要になることがあります。)。

このほか、上記の通常の医療保険以外に、生命保険会社や外資系の損害保険会社などから、告知書の提出を不要とする「無選択型医療保険」や告知事項の数を限定している「限定告知型(または引受基準緩和型)医療保険」と呼ばれている、契約上の引受基準を緩和している医療保険が販売されています。
「通常の医療保険」とこれらの保険を相対的に比較してみると、次のような違いが見られます。

  通常の
医療保険
無選択型
医療保険
限定告知型
(または引受基準緩和型)医療保険
契約審査 あり なし 緩やか
保険料 安い 高い やや高い
保険金の支払制限 なし あり 一部あり
保険金額の限度 高い 低い やや低い

「無選択型医療保険」は、契約時に必要となる告知事項をなくすことにより、既往症があるシニア層でも契約しやすくした商品です。保険期間の設定方法は5年などの定期型であり、高齢になると更新ができなくなる場合もあります。通常の医療保険と同様に「契約前に発病した病気」を保険金の支払対象外にしているほか、「契約後90日以内に発病した病気」も保険金の支払対象外としています。また、契約後91日以降に発病した病気についても、それが「契約前に発病した病気」や「契約後90日以内に発病した病気」と医学上重要な関係がある病気である場合には、保険金の支払対象外になる場合があります(例えば、契約後90日以内に発病した糖尿病が悪化して、91日以降に腎症や網膜症になった場合には、保険金は支払われません。)。

「限定告知型(または引受基準緩和型)医療保険」は、契約時に必要となる告知事項があるという点では通常の医療保険と同じですが、その告知事項が限定(3項目や5項目など)されており、その告知事項のすべてに該当しなければ、病気で治療中の人も契約できるようにした商品です。「無選択型医療保険」と通常の医療保険の中間的位置付けになっている商品であり、保険期間の設定方法は定期型だけでなく終身型もあります。治療中の病気や過去に治療歴のある病気が契約後に悪化して入院または手術をした場合、契約直後でも保険金の支払対象になることがあります(例えば、糖尿病で通院中に契約した後、糖尿病が悪化して腎症や網膜症になった場合でも保険金が支払われることがあります。)。

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