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すまいの保険 / 地震保険

問62

地震保険は、どのような保険ですか。

答え
地震保険は、建物や家財について、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失による損害を補償する保険です。

「地震・噴火またはこれらによる津波」(以下「地震等」といいます。)による建物の火災や損壊などは、その発生予測が困難なことなどから、火災保険では補償されません(「問50」参照)。これらの損害に備えるには、政府と損害保険会社が「地震保険に関する法律」(注1)に基づいて共同で運営している「地震保険」を契約する必要があります。この地震保険は、商品内容・保険料について保険会社間で差異はありません。

注1 地震保険に関する法律 第1条(目的)
この法律は、保険会社等が負う地震保険責任を政府が再保険することにより、地震保険の普及を図り、もつて地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的とする。

地震保険は「被災者の生活の安定に寄与することを目的」とする保険であるため、保険の対象にすることが可能なものは、居住用建物(住居のみに使用される建物および併用住宅)および家財(生活用動産)(注2)に限られています。
したがって、次のものは補償の対象外となります。

1.
店舗や事務所のみに使用されている建物
2.
営業用什器・備品や商品などの動産

注2 家財(生活用動産)には、以下のものは含まれません。

(1)
通貨、有価証券、預貯金証書、印紙、切手、自動車
(2)
貴金属、宝石、書画、骨とう等で1個または1組の価額が30万円を超えるもの
(3)
稿本(本などの原稿)、設計書、図案、証書、帳簿その他これらに類するもの

地震保険では、主として次のような事由によって生じた損害に対しては、保険金は支払われません。また、地震等の発生日の翌日から起算して10日を経過した後に生じた損害についても保険金は支払われません。

1.
契約者、被保険者などの故意、重大な過失、法令違反
2.
保険の対象となる物の紛失・盗難
3.
戦争、内乱、暴動などの異常な事態

地震保険の補償の対象となる損害は、地震等を直接または間接の原因として、建物や家財が火災、損壊、埋没、流失となった場合であり、具体例としては次のような損害が該当します。

1.
地震による倒壊、破損
2.
地震によって生じた火災による焼損
3.
地震によって河川の堤防やダムが決壊し、洪水となったため生じた流失、埋没
4.
噴火にともなう溶岩流、噴石、火山灰や爆風によって生じた倒壊、埋没
5.
地震や噴火の結果生じた土砂災害による流失、埋没
6.
津波によって生じた流失、倒壊

保険金は、損害の程度に応じて、保険金額の一定割合が支払われますが、地震保険期間の始期日によって損害の程度の区分が異なります。
その内容は次のとおりですが、損害が「一部損」に至らないときや門、塀、垣、エレベーター、給排水設備のみの損害のときには、保険金は支払われません。 

2017年1月以降始期の契約については、以下のとおり「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4区分で認定します。

損害の程度 保険金 状態(建物については次のいずれかの場合)
全 損
(注3)
保険金額の100%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の50%以上の場合(注6)
2.
焼失・流失した床面積が建物の延床面積の70%以上の場合
大半損 保険金額の60%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の40%以上50%未満の場合(注6)
2.
焼失・流失した床面積が建物の延床面積の50%以上70%未満の場合
小半損 保険金額の30%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の20%以上40%未満の場合(注6)
2.
焼失・流失した床面積が建物の延床面積の20%以上50%未満の場合
一部損 保険金額の 5%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の3%以上20%未満の場合(注6)
2.
建物が床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水を受け損害が生じた場合で、全損・半損に至らないとき

2016年12月末以前始期の契約については、以下のとおり「全損」「半損」「一部損」の3区分で認定します。

損害の程度 保険金 状態(建物については次のいずれかの場合)
全 損
(注3)
保険金額の100%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の50%以上の場合(注6)
2.
焼失・流失した床面積が建物の延床面積の70%以上の場合
半 損 保険金額の 50%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の20%以上50%未満の場合(注6)
2.
焼失・流失した床面積が建物の延床面積の20%以上70%未満の場合
一部損 保険金額の 5%
1.
主要構造部(注4)の損害額が建物の時価の3%以上20%未満の場合(注6)
2.
建物が床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水を受け損害が生じた場合で、全損・半損に至らないとき

注3 地震等による地すべり、山崩れ、崖崩れなどによる現実かつ急迫した危険(リスク)が生じたため、居住用建物が居住不能(一時的な場合を除く。)になったときについては、建物の全損とみなします。

注4 主要構造部とは、建築基準法施行令第1条第3号に規定されている「構造耐力上主要な部分」(注5)をいいます。

注5 建築基準法施行令 第1条第3号(構造耐力上主要な部分)
基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版または横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重もしくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧もしくは水圧または地震その他の震動もしくは衝撃を支えるものをいう。

注6 津波によって建物(「木造建物」「共同住宅を除く鉄骨造建物〈鉄骨系プレハブ造建物等の戸建住宅〉」)に浸水被害が生じた場合は浸水の深さ、地盤の液状化によって建物(上記と同じ)に損害が生じた場合は傾斜の角度または沈下の深さで認定します。

地震保険では、損害の程度に応じて区分を設け保険金を支払うこととしていますが、これは大規模な地震災害の場合でも短期間に大量の損害調査を行い、迅速な保険金支払いを実現するためのものです。

地震保険は単独では契約できず、火災保険に付帯(セット)して契約する必要があります。また、現在契約している火災保険に地震保険を付帯(セット)していない場合には、火災保険の保険期間の中途でも地震保険を付帯(セット)することができます(「問64」参照)。

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額に対して、30%〜50%の範囲内で設定します。ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度額となります。すでに他の地震保険契約があって追加で契約する場合には、限度額から他の地震保険金額の合計額を差し引いた残額が追加契約の限度額となります。

火災保険の保険金額に対する割合 限度額
建 物 30%〜50% 5,000万円
家 財 1,000万円

地震保険の保険料は、建物の所在地(都道府県)と建物の構造により異なります。保険金額100万円に対する地震保険の年間保険料は、次のとおりです(火災保険の保険料は含みません。)。

地震保険期間の始期日が2017年1月以降となる契約から適用されます。

構造区分

都道府県

イ構造
(注7)(注8)
ロ構造
(注7)(注8)
岩手県・秋田県・山形県・栃木県・群馬県・富山県・石川県・福井県・長野県・滋賀県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・鹿児島県 680円 1,140円
福島県 740円 1,490円
北海道・青森県・新潟県・岐阜県・京都府・兵庫県・奈良県 810円 1,530円
宮城県・山梨県・香川県・大分県・宮崎県・沖縄県 950円 1,840円
愛媛県 1,200円 2,380円
大阪府 1,320円 2,380円
徳島県・高知県 1,350円 3,190円
茨城県 1,350円 2,790円
埼玉県 1,560円 2,790円
愛知県・三重県・和歌山県 1,710円 2,890円
千葉県・東京都・神奈川県・静岡県 2,250円 3,630円
注7 イ構造…
主として鉄骨・コンクリート造の建物
(火災保険の構造級別がM・T(A・B)構造または特・1・2級構造の場合)
(「問58」参照)
      ロ構造…
主として木造の建物
(火災保険の構造級別がH(C・D)構造または3・4級構造の場合)
(「問58」参照)

注8 契約開始日が2010年1月1日以降の火災保険に付帯(セット)される地震保険については、建物の構造区分の判定基準をよりわかりやすくするため、一部改定されています(住宅金融支援機構特約火災保険等の特約火災保険に付帯(セット)される地震保険は、改定の対象外です。)。

〈改定前〉
建物の主要構造部(柱、はり、外壁等)の材質・仕様で建物の構造区分を判定
〈改定後〉
納税や不動産取引の書類に記載されている「建物の種類」と法令上の「建物の性能」で建物の構造区分を判定

この結果、一部の建物について構造区分の変更に伴い保険料が変わりました(その他の建物については変更ありません。)。

〈保険料が引き下げになる例(ロ構造→イ構造)〉

省令準耐火建物(耐火性能に優れたものとして、独立行政法人住宅金融支援機構の定める仕様に合致する建物、または同機構の承認を得た建物です。なお、同機構の「まちづくり省令準耐火建物」はこれに該当しません。)

〈保険料が引き上げになる例(イ構造→ロ構造)〉

外壁がコンクリート造の木造建物で、耐火建築物・準耐火建築物または省令準耐火建物に該当しないもの
土蔵造建物
改定前から継続している契約で、構造区分の変更により保険料が引き上げとなる場合には、経過措置が適用される区分を設けて極端な引き上げとならないよう調整を行っています。

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