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くるまの保険 / 自賠責保険

問19

自動車保険における告知事項や通知事項は、どのようなものがありますか。

答え
告知事項には、「被保険自動車・記名被保険者の情報」「契約台数」「前契約の等級、事故の有無などの情報」「他の自動車保険契約等の情報」があります。
通知事項には、「被保険自動車の用途車種、登録番号の変更」「被保険自動車の使用目的の変更」があります。

(告知事項)

契約時の告知事項は、危険(損害の発生の可能性)に関する重要な事項のうち、保険会社が申込書に記載して告知することを求めた事項が該当します。契約者または被保険者は、告知を求められた事項について、事実を正確に告げなければなりません。これを告知義務といいます。

具体的には、次のような事項となります。

1.
契約時に特定した自動車(以下「被保険自動車」といいます。)の情報(用途車種、登録番号、使用目的など)
2.
保険証券記載の被保険者(「記名被保険者」といいます。)の情報(氏名・免許証の色など)
3.
契約者の自動車保険契約台数(10台以上かどうか)
4.
前契約の等級、事故の有無などの情報
5.
他の自動車保険契約等(重複保険契約)の情報

これらは保険料の算出や引受けの可否判断にあたって必要となる事項です。故意または重大な過失によって正しく告知を行わなかった場合には、契約が解除され、保険金が支払われない場合がありますので、注意が必要です。なお、正しく告知を行わなかった事項と保険事故による損害または傷害との間に因果関係が認められない場合には、保険金は支払われます。

(通知事項)

契約後の通知事項は、告知事項のうち、危険増加(告知事項についての危険が高くなり、保険料が不足する状態になること)に関するもので、保険会社が通知することを求めた事項が該当します。契約者または被保険者は、通知を求められている事項について、遅滞なくその事実を通知しなければなりません。これを通知義務といいます。

具体的には、次のような事項となります。

1.
被保険自動車の用途車種、登録番号の変更
2.
被保険自動車の使用目的の変更(例えば、日常・レジャー使用の自動車を通勤・通学使用の自動車に変更するなど)
従来は、被保険自動車を「競技(レース等)、曲技(カースタント等)に使用する場合」などのケースについては、保険会社に通知する義務がありました。しかし、現在では、こうしたケースは免責事項(保険金が支払われない場合)となり、補償の対象外になっているため、保険会社に通知をする必要はありません。なお、こうしたケースについては特約を付帯(セット)することで補償できるようにしています。

これらは保険料の算出等にあたって必要となる事項です。故意または重大な過失によって遅滞なく通知を行わなかった場合には、契約が解除され、保険金が支払われない場合がありますので、注意が必要です。なお、通知しなかった事項と保険事故による損害または傷害との間に因果関係が認められない場合には、保険金が支払われます。

(通知義務以外の連絡事項)

通知義務で求められた事項以外に、契約者が住所または通知先を変更した場合には、契約者は保険会社に遅滞なく連絡する必要があります。

このような変更は、危険増加(告知事項についての危険が高くなり、保険料が不足する状態になること)には該当しないため、通知しなくても契約の解除などは行われませんが、保険会社からの重要なお知らせや案内ができないことになります。

また、被保険自動車を譲渡する場合において、契約者が普通保険約款および特約に関する権利・義務を被保険自動車の譲受人に譲渡するときは、書面により保険会社に通知を行い、承認を得る手続きが必要となります。

さらに、以下のような契約内容を変更する場合にも、保険会社に通知する必要があります。通知を怠った場合には、変更前の契約条件が適用され、保険金が支払われない場合がありますので、注意が必要です。

1.
運転者の年令条件の変更
2.
運転者の範囲の変更
3.
車の買い替え

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