文字サイズの変更
標準
最大

くるまの保険 / 自賠責保険

問3

自賠責保険では、
どのような損害が補償されるのですか。

答え
相手にケガをさせてしまった場合には、治療関係費、休業損害、慰謝料などが、相手に後遺障害を負わせた場合や相手が亡くなってしまった場合には、逸失利益、慰謝料などが支払われます。

自賠責保険で保険金が支払われる損害は、次のとおりです。

支払われる損害 内 容
ケ ガ



治療費 診察料、入院料、投薬料、手術料、処置料、柔道整復などの費用
看護料 入院中の看護料(原則として12歳以下の子供に近親者などが付き添った場合)
自宅看護料または通院看護料(医師が看護の必要性を認めた場合または12歳以下の子供の通院などに近親者などが付き添った場合)
諸雑費 入院中の諸雑費
通院交通費 通院に要した交通費
義肢等の
費用
義肢、歯科補てつ、義眼、眼鏡、補聴器、松葉杖などの費用
診断書等の
費用
診断書、診療報酬明細書などの発行手数料
文書料 交通事故証明書、印鑑登録証明書、住民票などの発行手数料
休業損害 事故による傷害のために発生した収入の減少(有給休暇を使用した場合、家事従事者の場合を含む。)
慰謝料 精神的・肉体的な苦痛に対する補償
後遺障害 逸失利益 障害が残らなければ得られたはずの収入
慰謝料 被害者本人の慰謝料
死亡 葬儀費 通夜、祭壇、火葬、埋葬、墓石などに要する費用(墓地、香典返しなどは除く。)
逸失利益 本人が生きていたら得られたはずの収入から本人の生活費を控除したもの
慰謝料 遺族の慰謝料(遺族慰謝料請求権者である被害者の父母、配偶者および子の人数により金額が異なる。)

自賠責保険で支払われる保険金については、「被害者1名あたりの限度額」が設けられており、例えば、ケガによる損害の場合は120万円、死亡による損害の場合は3,000万円を限度に、保険金が支払われます(「問1」参照)。

また、2台以上の自動車による事故では加害者が複数いる場合があります(これを「共同不法行為」といいます。)。このような場合について、被害者はそれぞれの加害者が契約している保険会社に直接請求することができます。ただし、総損害額が上記支払保険金の限度額内であれば、いずれか1社に請求すればよいことになっています。
なお、この場合の支払保険金の限度額は、通常、加害者の車両台数分に応じて増加します(例えば、2台の自動車による事故でケガをした場合、支払保険金限度額は120万円の2倍で240万円となります。)。

支払保険金の限度額を超えて、被害者が損害を被った場合には、自賠責保険では補償されません。また、他人の自動車や建物などの財物に対して損害を与えてしまった場合や事故により契約者自身が死傷した場合などは、自賠責保険では補償されません。これらの損害は任意の自動車保険で補償されることになりますので、任意の自動車保険にも契約しておくことが大切です。

くるまの保険