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からだの保険・他 / 医療保険

問88

医療保険契約が無効や失効となるのは、どのような場合ですか。

答え
モラルリスクのおそれがある場合には、その契約は「無効」となります。また、所定の期間内(猶予期間内)に第2回以降の保険料を払込まない場合には、その契約は「失効」となります。

約款では、保険契約の無効・失効のほか、取消し・解除等の場合の取扱いについて定められています。

(無効)

保険契約には、例えば医療保険においてすでに発病している状態を隠して契約を締結しようとするなど、不正な保険金請求を行う危険(モラルリスク)が潜んでいることから、保険本来の目的を逸脱しないようにするための対応が求められています。

医療保険の契約の際にも、モラルリスクを誘発しかねない次の事実があったときは、その契約を「無効」にする対応を行っています。「無効」になると契約は、はじめから成立していなかったことになります。

1.
契約者が、保険金を不法に取得する目的または第三者に保険金を不法に取得させる目的をもって契約を締結したときまたは契約が復活したとき
2.
被保険者の契約年齢に誤りがあり、引受対象年齢の範囲外であったとき

契約が「無効」となる場合においては、原則として保険料は返還されます。ただし、契約者が不法な保険金取得目的または第三者に不法な保険金取得をさせる目的で契約した場合(上記の「1.」の場合)には、保険料は返還されません(注1)。

保険法

注1 民法 第708条(不法原因給付)
不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

(取消し)

契約者、被保険者または保険金受取人の詐欺または強迫によって保険会社が契約を締結した場合または復活した場合には、保険会社は契約者に対する書面による通知をもって、契約を取消すことができます。

上記の場合においては、保険料は返還されません(注2)。

保険法

注2 保険法 第93条(保険料の返還の制限)
保険者は、次に掲げる場合には、保険料を返還する義務を負わない。

保険契約者、被保険者又は保険金受取人の詐欺又は強迫を理由として傷害疾病定額保険契約に係る意思表示を取り消した場合
傷害疾病定額保険契約が第68条第1項の規定により無効とされる場合。ただし、保険者が給付事由の発生を知って当該傷害疾病定額保険契約の申込み又はその承諾をしたときは、この限りでない。

【片面的強行規定】

(失効)

医療保険の契約後、所定の期間内(猶予期間内)に第2回以降の保険料を払込まない場合には、契約は「失効」する(効力を失う)ことになります。また、医療保険の契約後、被保険者が死亡してしまった場合に契約が「失効」するとしている商品もあります(商品によっては、後述の「消滅(終了)」としている場合もあります)。

保険料払込期間が終了している場合には、解約返戻金が返還されます。保険料払込期間中に契約が失効となる場合においては、保険料が返還されないこととしている商品もあります。

(消滅)

医療保険の契約後、被保険者が死亡してしまった場合には、契約は「消滅」(「終了」の取扱いとする医療保険もあります。)することになります。医療保険は基本的に生存している人への補償(入院保険金や手術保険金の支払いなど)を主眼とした商品であるため、被保険者が死亡した場合は契約を「消滅」させることとしています。

保険料払込期間が終了している場合には、解約返戻金が返還されます。保険料払込期間中に契約が消滅(終了)となる場合においては、保険料が返還されないこととしている商品もあります。

(解除)

保険会社は、例えば、次の場合に契約を解除することができます。

1.
告知義務違反
2.
重大事由(「重大事由による契約解除」参照)

契約者は、保険会社に対して書面による通知を行うことにより、契約を解除(解約)することができます。

保険料払込期間が終了している場合には、解約返戻金が返還されます。保険料払込期間中に契約が解除となる場合に、保険料が返還されないこととしている商品もあります。

医療保険は、保険会社によって商品内容が異なる場合があり、無効・取消し・失効・消滅・解除についても取扱いが各社により異なっています。不明な点があれば約款で確認する必要がありますが、それでも分からないところがあれば保険会社または代理店に確認しておくことが大切です。

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